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PRODUCT 2015.02.3

Book Of The Month


『物物』

著者の猪熊弦一郎は香川県に生まれ、東京美術学校で藤島武二に師事。その後、1936年に新制作派協会(現:新制作協会)を結成、東京、パリ、ニューヨーク、ハワイと活動の拠点を移しながら制作を続けた。マティス、ピカソ、藤田嗣治、マーク・ロスコ、イームズ夫妻、イサム・ノグチなど、さまざまな芸術家と出会い、親交を深めたことでも知られている。日本に最初に持ち込まれたイームズシェルチェアは、イサム・ノグチが剣持勇、猪熊弦一郎贈った2脚と言われています。

著書 『画家のおもちゃ箱』 (文化出版局 1984)でもよく知られるとおり、猪熊弦一郎(1902-1993)には、コレクターとしての一面もありました。と言ってもマニアックな収集ではなく、道で拾ったゴミも高価なアンティークも一様に、猪熊にとって美しい物や愛おしい物が、暮らしのなかで自然と集まったコレクションでした。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に残されたこれらの物を、新しい本というかたちで紹介した本書。

膨大な量のなかから、スタイリストの岡尾美代子が気になる物をセレクトし、それを写真家のホンマタカシが撮影、デザイナーの菊地敦己が一冊の本にまとめます。タイトルは『物物』。二人で「ブツブツ」言いながら物を選んだり撮ったりしたよという意味です。
新たな視点で紹介された「物物」は、個々の魅力を発揮して、その上で、かつてそれらと共にあった画家の存在をあらためて思い起こさせるでしょう。

『物物』

猪熊弦一郎 集
ホンマタカシ 撮 / 堀江敏幸 文
岡尾美代子 選 / 菊地敦己 編
BOOK PEAK (2012)
税込3,024円

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