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NEWS, PRODUCT 2015.04.28

Isamu Noguchi – AKARI


ハーマンミラーストアでは、彫刻家〈イサム・ノグチ〉がデザインを手掛けた照明「AKARI」シリーズの展示・販売も行っています。

「AKARI」シリーズはイサム・ノグチと、岐阜の伝統的産業である岐阜提灯との出会いの中から1952年に誕生しました。光を柔らかく拡散させる和紙の性質と、骨組みとなる竹ひごを荒く不規則に張りめぐらすことによって、和紙の縮みや、しわをそのまま残し、単なる照明器具では無く、光の彫刻として成り立たせました。
発表後、その軽やかで美しいデザインは世界中で高く評価され、日本グッドデザイン賞受賞やニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションに選定されています。

初期モデル (1950年代)
初期にデザインされたものは白色で、提灯の上下に口輪をあしらった伝統的な日本提灯に似たものでした。三脚のスタンドには三日月型の飾りが付いていました。
日本では白色の提灯は一般的に葬儀用として使われるものが多いため、当初イサム・ノグチは手書きの抽象模様や書をあしらったものも考え、作り出されました。しかし、素朴で現代的な白い提灯は、西洋諸国で大いにもてはやされました。

Dシリーズ・Nシリーズ・Pシリーズ (1960年代)
1963年には竹ヒゴが不規則に巻かれたDシリーズ(Dは“でたらめ”の意)が作り出されました。そして1969年、鏡餅や茄子など多種多様な形をしたNシリーズ(“NEW”あかり)が作られた頃から、バリエーション豊かな展開を示すようになりました。さらに、Pシリーズ(Pは“プレーン”の意)のように、形はシンプルですが竹ヒゴを使わず和紙を折りたたんだ際に生じるしわの陰影を美しく見せようとするものが加わりました。

Fシリーズ・BBスタンド (1970年代)
1971年には、いびつな形のFシリーズも制作されました。このように、伝統的な提灯製造の技術にのっとりさまざまなかたちのものを作り出す一方で、竹ヒゴが生み出す線や和紙が生み出す陰影を効果的に見せようとするあかりも作りだしていきました。
また、卓上や床上用のスタンドのために、イサム・ノグチは種々な材質を使用してデザインを考えていました。1979年、鋳鉄製の台座に竹竿の支柱を取り付けたBBスタンドは誕生しました。

UFシリーズ (1980年代)
1984年、UFシリーズという名称でつくり出されたあかりは、新しい商品群を形成しました。初期のスタンド部分を改良した、蜘蛛の足を連想する脚部が、UFシリーズの特性になっています。BBスタンドやUFシリーズが考案されると、提灯部分とスタンドの組み合わせ型の選択の幅も広がりました。1986年、ベニスのビエンナーレへの出品のため、他に類のないあかりの一群を製作されました。これらが40年間に渡るイサム・ノグチ最後のあかり作品となりました。

Isamu Noguchi
イサム・ノグチは1904年、詩人の父〈野口米次郎〉と作家で教師の母〈レオニー・ギルモア〉の間に生まれる。ニューヨークのレオナルド・ダ・ヴィンチ・スクールにて彫刻を学んだ後、パリに留学、彫刻家コンスタンティン・ブランクーシのアトリエで働く。以後、北京、インド、日本などを旅する。
札幌市のモエレ沼公園や大阪万博の噴水彫刻、パリ ユネスコ本部の庭園のデザインなど、世界各国で数多くの作品を制作し、グッケンハイム美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)などの企画展へも出展。また、1986年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展にはアメリカ代表として出展している。

EVENTS 2015.04.14

ハーマンミラーストアイベントのご案内


4月のイベント
『光・色・形・心』

ミッドセンチュリーデザインの潮流をつくり、その後のデザインに多大な影響を与えたイームズオフィス。イームズオフィスの仕事は、家具、映像、グラフィック、展示デザインやおもちゃなど多岐にわたり、デザインを総合的に捉えたイームズ夫妻は、人々の生活に喜びをもたらすことに情熱を注いでいました。

今回は、イームズオフィスで働いていた数少ない日本人のおひとりで、現在は環境デザイナーとしてグローバルに活躍されている今井須美子さんをお招きしてトークショーを開催致します。イームズオフィスでの貴重で得難い経験から、環境デザイナーという立ち位置を確立され、その後手掛けたプロジェクトをはじめ、2020年の東京オリンピックを見据えた今後のお仕事についてお話頂きます。

知られざるイームズオフィスのお話、そしてイームズフィルム『パワーズ・オブ・テン』の概念から得た時間軸、距離軸、人の心を軸とした環境デザインを日本のプロジェクトにどのように落とし込んできたかなど、凝縮した内容となるトークショーに是非ご参加下さい。

【ゲストスピーカー】
今井 須美子

(今井 すみこ / 環境デザイナー、東京オリンピック顧問)
学習院女子短大卒業後、渡米。アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン 環境デザイン科卒業、UCLA大学院 ファインアート科卒業(修士号取得)。近代的な椅子のデザインで有名な米国人デザイナー、チャールズ&レイ・イームズの事務所に勤務。才能を開花させ、サンフランシスコ日本総領事公邸、IBM本社のインテリアなどで高い評価を得る。1992年、東京にデザイン事務所を設立。現在は拠点を日本に移し、幅広く活躍中。

【聞き手】
松崎 勉 (ハーマンミラージャパン 代表取締役社長)

1965年宮崎県生まれ。東京とサンフランシスコで、経営コンサルティング、ITベンチャーの経営・起業などに関わり、2007年に代表就任。日韓で法人営業部門の構造改革により持続可能な成長モデルを構築。「ハーマンミラーストア」の立ち上げや、アジア地域のリテールリードも担当。一方で、“Better World”という価値を伝えるべく、通常業務の合間を縫って石巻工房でプロボノワークに没頭。将来の夢は充実したワーク&ライフスタイルを実証して次の世代に伝えること。

【イベント詳細】
■ 日時: 2015年4月22日(水) 19:00 – 20:30 (開場18:00)
※イベント終了後、21:00まで懇親会を予定しております。
■ 場所: ハーマンミラーストア
東京都千代田区丸の内2-1-1
TEL: 03-3201-1840
■ 定員: 先着40名様 (要予約・参加費無料)

【ご予約方法】
4月21日(火)までに、お名前と人数、当日の連絡先を明記のうえ、題名を「トークショー: 『光・色・形・心』 参加希望」として、info_storetokyo@hermanmiller.com までご連絡頂けますよう宜しくお願い致します。

PRODUCT 2015.04.9

ネルソンクロック


ネルソンクロックは、ジョージ・ネルソンとネルソンオフィスのスタッフ、そしてハワードミラー社の製造のもと創造されたアメリカモダンデザインを代表する時計シリーズです。
ハワードミラー社はハーマンミラーの息子であるハワードミラーによって1921年に設立された米国の時計メーカーです。ネルソンとハワードミラー社との関係は1947年から始まり、以降35年以上に渡って続いてきました。その間にハワードミラー社は、ネルソンの鋭い観察眼がコンセプトとなって130種類以上もの時計のデザインを考案し、形に表しています。


現代のライフスタイルでは、パソコンや携帯電話のディスプレイに表示される時計によって、容易に正確な時間を知ることが可能になり、昔に比べ壁掛け時計の必要性が薄らいでいます。壁掛け時計は、時間を知るために必須となるツールではなく、むしろインテリアの一部という認識に変わってきているのです。

また、私たちは時間を知りたいと思ったとき、無意識に時計の数字ではなく針の位置を確認しています。このような人間の日常に潜むや無意識的行動から、ネルソンは数字よりも針の位置の方が重要だと捉えたのです。ネルソンはこの傾向をすばやく察知し、彼のデザインする時計へ自然に落とし込んでいます。

▷ ネルソンクロック 特集ページ

PRODUCT 2015.04.3

Book Of The Month


『Dieter Rams: As Little Design as Possible』

明確で包括的な美しいプレゼンテーションは、ディーター・ラムスの人生と彼の作品です。本書はそんな彼の仕事、残したもの、彼自身のアイデアに興味がある人にとっては無くてはならない一冊です。


ディーター・ラムスは、20世紀の最も影響力のあるデザイナーのひとりです。もしあなたがすぐに彼の名前にピンとこなかったとしても、彼がデザインをしたラジオや時計、ライター、ジューサーなど数百点もの製品のうち、何れかひとつは必ず使っている事でしょう。
彼は美しいかたちの製品で有名なだけではなく、現代の制御不能な社会に存在する乱雑なデザインに対する正しい機能についての先見の明でも有名です。これらのアイデアは彼の『10の原則』に要約されています。

“優れたデザインとは、革新的で機能的、そして美しい。
優れたデザインとは、容易に受け入れられる。
優れたデザインとは、控えめで、正直であり、耐久性に優れ、徹底し、環境へ配慮している。
そして全ての優れたデザインは、最小限の設計により構成されている。”

本書序文は、アップル社のインダストリアルデザイングループ担当上級副社長 ジョナサン・アイヴが寄稿。新たにディーター・ラムス邸とブラウン社の貴重なアーカイブ写真が掲載された、恐らく最も完璧なディーター・ラムス デザインのコレクションブックとなっている。

『Dieter Rams: As Little Design as Possible』

Sophie Lovell 著
Phaidon (2011)
税込7,992円

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